柴山純研究室

通信システムコース

研究室紹介動画
電磁波研究で、未知の領域へ
機能素子工学研究室
柴山 純 先生
研究室紹介
柴山純教授による機能素子工学研究室の紹介です。
写真をクリックすると、法政大学入試情報サイトデジタルパンフレット「2022大学案内」に掲載された記事をご覧いただけます。
テラヘルツ表面周波数分割器
金属の円盤上にグレーティングと言われる溝を掘るだけで、テラヘルツ波の周波数分割が可能なことを世界で初めて理論的に示しました。左右の溝の深さを変えることで、左側は1 THzを右側には1.5THzを導波することが計算で予想されました。論文が掲載されたIET(英国工学技術学会)からはインタビューを受け、このデバイスについて説明しました。
IETによるインタビュー記事はこちらをご覧ください。
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表面波周波数分割器の試作
テラヘルツ帯では、金属円盤が数百ミクロンとかなり小さくなるので、マイクロ波領域に構造を拡張し直径12cmのデバイスを試作しました。測定の結果、理論予想通り周波数分割の様子が確認されました。
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表面プラズモンを用いた光通信波長分割器のGP-GPU計算
レンズ使って光を集光しても、光の波長よりも小さい領域に集光する(閉じ込める)ことは出来ません。これは波の特徴である、回折限界と呼ばれる性質によります。しかし、金属表面に伝わるプラズマ波(表面プラズモンポラリトン)を利用すると、回折限界を超えて光波を極めて小さな領域に閉じ込めることが出来ます。

図は薄い金属板を加工した、光通信波長の分割器です。光通信に利用される1.31 μmと1.55 μmを分割します。2次元のモデルは数多く研究されていますが、この種の波長分割器の3次元解析を世界で初めて行いました。解析にはGP-GPUを用いて、計算の高速化を図りました。
下段の図に示すとおり、2つの波長が効率よく分割されています。デバイスの素子部分は1 μm以下であり、極めて小型の波長分割器として動作することが理論的に示されました。
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